アパート経営とは

きちんと理解しておきたい!『繰り上げ返済』のからくり

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アパート経営に金融機関からの借り入れはつきものですが、多額の負債を抱えることに対して精神的な負担を感じる人も少なくありません。このような人たちは、繰り上げ返済によって少しでも早くローン残高を減らしたいと考えがちです。しかし、繰り上げ返済の効果を客観的に把握しないまま焦って実行すれば、かえって首を絞めることになりかねないため注意が必要です。

『返済期間短縮型』の繰り上げ返済とは?

繰り上げ返済には二つのタイプがあります。一つ目は『返済期間短縮型』です。これは、当初予定されていた返済を前倒しで行い、償還期限を早める方法です。

元利均等償還では支払いを重ねるごとに利息割合が逓減するため、早い段階で繰り上げ返済を行うほど利息支払額の軽減効果が大きくなります。下記事例では、5年目と20年目の繰り上げ返済による利息削減額に3倍強の開きがあります。

もっとも利息軽減メリットを得られる一方で、毎回の支払額は最後まで変わらないため、多額の繰り上げ返済により資金繰りが苦しくなる恐れがあります。

<利息支払総額の軽減事例1.>
当初借入元本: 8,000万円
償還期間: 30年間
利息: 3.0%(償還まで一定)
償還方法: 元利均等方式
繰り上げ返済額: 500万円(1回のみ)

  • 利息軽減額1: 547万円(5年目に繰り上げ返済した場合)
  • 利息軽減額2: 408万円(10年目に繰り上げ返済した場合)
  • 利息軽減額3: 177万円(20年目に繰り上げ返済した場合)

『返済負担軽減型』の繰り上げ返済とは?

二つめの繰り上げ返済方法は、『返済負担軽減型』です。これは繰り上げ返済額をすべて元本返済に充当して、利息負担を減らす方法です。
この場合、繰り上げ返済を行えば次回以降の支払額が減り、資金繰りの緩和につながるメリットがあります。一方で、利息支払額の軽減効果は返済期間短縮型より小さい点がデメリットになります。
下記事例では5年目に繰り上げ返済を行うと219万円の利息を節約できますが、返済期間短縮型であれば同じ時点の支払いで546万円も利息を減らせます。

<利息支払総額の軽減事例2.>
当初借入元本: 8,000万円
償還期間: 30年間
利息: 3.0%(償還まで一定)
償還方法: 元利均等方式
繰り上げ返済額: 500万円(1回のみ)

  • 利息軽減額1: 220万円(5年目に繰り上げ返済した場合)
  • 利息軽減額2: 174万円(10年目に繰り上げ返済した場合)
  • 利息軽減額3: 87万円(20年目に繰り上げ返済した場合)

なお、繰り上げ返済条項の内容は金融機関により異なりますが、固定金利貸し出しの場合は繰り上げ返済が認められない場合も少なくないことは注意が必要です。

知っておきたい!繰り上げ返済における検討事項

繰り上げ返済をするに当たって検討すべき事項がいくつかあります。それぞれみていきましょう。

1.支払利息の軽減額
支払利息の軽減額は、金融機関のウェブサイトなどで簡単に計算できます。繰り上げ返済額、時期、回数などを変えて複数のパターンで試算することが大切です。

2.資金繰り
資金繰りはローン対象物件の収支だけでなく、給与所得や他の資産を含むポートフォリオ全体で考えることが重要です。アパート空室率の上昇、教育費の増加、給与所得の減少などが顕現化しても、資金繰りが破綻しない範囲で繰り上げ返済を行わなければなりません。

3.機会損失
機会損失も重要な検討要素です。繰り上げ返済は、他の資産の取り崩しとセットで行います。つまり、何らかの運用機会を捨てて負債の返済を早めるということです。支払利息が高ければ繰り上げ返済効果は大きいですが、現在の超低金利状況の中では負債削減を進めるより投資機会を確保する方が有利な場合も少なくないはずです。

アパート経営を始めるにあたって借り入れを行った場合、もっとも重要なことは負債を早く減らすことではなく、資産の収益性を高めること(収益から費用を差し引いた利益が残るようにすること)だといえるでしょう。シミュレーションを活用し、自分にとって最も効果的な支払い方法を探してみましょう!

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